いきなり大上段に構えたタイトルをつけてしまいました。私は某複写機メーカーでコピー機/プリンターの印字装置設計者を30年の間、続けています。オフィスにコピー機が置いてあるけど、そういえば、週に一度、使えばよいほうだという人が多いのではないでしょうか。私自身、複写機メーカーに勤めていますが、コピーを仕事で使うのは、まずありません。書類はすべて電子化しているし、その書類はメールなどに添付して送れば、事足ります。
じゃあ、コピー紙ってどのぐらい減っているか興味があったので、調べてみました。日本製紙連合会のウェブサイト(https://www.jpa.gr.jp/)を見てみると統計データがありました。情報用紙の需要動向(単位:千トン)のグラフを描いてみました。1990年から2000年までの情報用紙の需要は右肩上がりで増えています。
その後、その需要は右肩下がりで減っています。コロナ禍の2020年のデータはありませんが2019年よりも減っているでしょうね。この増減は何を原因として発生しいるのか考えてみたいと思います。

1990年はバブル崩壊、2000年までは失われた10年などと言われたものです。でも、紙(情報用紙)の需要は増えています。これはいったい、何故でしょうか。不景気の時代は社会も会社も地域も、変化が多くなります。変化に伴いコミュニケーションが活発になると思うのです。誰かを説得するとか、何かを説明するとか、情報をだれかに伝えるとかです。これって、昔はすべて紙の文書を介して行われていたのです。IT化が不十分な時代は、コミュニケーションが増えると紙の需要が増えるのでしょう。そんな様に思うのです。不景気な時代は、コミュニケーションが増え、情報のやり取りが増えるということです。
そんで、需要がピークアウトした後は、たぶんIT化の進展で紙文書が減っているのでしょう。心配なのは、コロナ禍で働き方に大きく変化が出ているコトです。変化の時代が情報交換が増える、かつては情報の入れ物だった情報用紙は使われなくなり、電子化された文書や文章のやりとりが増えているのでしょうね。いっきに時代が変わって、急な変化が起こりそうで、紙が急激に必要なくなりそうで、怖いです。