前回のブログ「市場に勝とうと思わない」で引用したフレーズと似ていますが、こんなのもあります。
株価が上がり過ぎたと思われる時に、先を読んで売りに回って手持ちを減らしたり、また、株価がほど良い水準にまで下がったと思われる時に、思いきって投資するといったことは確かに魅力的である。しかし実証されているように、市場タイミングの選択は、平均的かつ長期にわたってははうまくいっておらず、収益率を増加させる有効な方法とはいえない。
市場タイミングの選択による運用機関の実績は惨憺たるものである。ある実証研究によれば、ミスを犯すコストと取引コストを計算に入れた後、そのポートフォリオを収支ゼロにするためには、市場予測の75%を的中させなければならない。
チャールズエリス著 「敗者のゲーム」 p.39
未来を予測する能力がなければ、タイミングをみて売り買いしても損失するってことです。そんなことはしない方が良いです。たしかに、株価の上下を見て売り買いをしているトレーダーはいるでしょう。そんななかで、勝者になるのは偶然ということなのです。偶然に勝者になったミリオネアや億万長者はいるでしょう。でもその裏には、お金を失ってしまった人が数多いるということなのです。タイミングを見て売り買いをするということで、金持ちになりたいというのは、丁半博打で金持ちになりたいと思うことと同じです。短期的な売り買いで儲けているのは、胴元だけです。胴元だけというのは、証券会社だけってことなのです。