生物界の法則は意外と経済や経営と考え方が一致する場合が多い。生物の生き残りの鉄則はナンバーワンになることです。自然界では激しい競争が繰り広げられているが、常に競争していたのでは、この世に存在することはできないのです。
ガウゼが提唱した「競争排除則」によれば、競争を行えば、かならずどちらかが排除され滅びることになります。絶滅を避けるためには、ナンバーワンになれるオンリーワンの場所を探すしかないのです。その場所をニッチと言います。「ニッチ」は、もともと生物学で使われていた言葉が、マーケティング用語として広まったものです。ニッチを獲得できなかったものは、滅びていく。それが自然界の厳しい掟なのです。
有名なマイケル・ポーターの競争戦略では、競争の基本戦略を、①コストパフォーマンスによる競争、②企業の製品やサービスの差別化、③ターゲット、製品、流通、地域を絞り込んだ集中、に類型している。マイケル・ポーターは、競争戦略を「ライバルとは違う活動をすること」、あるいは、「同じ活動を違ったやり方で行うこと」であるとしている。これは生物の世界の競争とまったく同じである。
引用元:稲垣栄洋「38億年の生命史に学ぶ生存戦略」
そこで気になるのが、家電量販店であるビッグカメラとヨドバシカメラの競争です。藤沢駅前(北口)には家電量販店ビッグカメラが長い間、営業していました。最近、同じ藤沢駅北口にヨドバシカメラが出店したのです。ビッグカメラとヨドバシカメラは激しく競争していますが、どちらかが滅びるのか、何等かのニッチを見つけ出して生き残りを図っていくのか、見守っていきたいと思います。