経営者が会社を大きくしていく途中で悩むのが、売上成長や利益成長のためにに会社組織のどのようにしたらよいか、ということです。
会社が小さく人数が少なければ、総務と経理が同じ箱だったり、営業と管理が同じ箱だったりするでしょう。会社が大きくなるに従って、人が増える、仕事が増える、一人二役で一人で自己完結的に二つの仕事をするなんてしてたら、業務がゴチャゴチャになって、何がどこまで進んでいるかなんて、会社のなかの人にも、そとの人にもわかりません。
会社を潰すような事が進行中だとしてもわかりません。そこで、経営者やトップマネジメントは、組織を整理・整頓して、総務、営業、経理、管理、、、業務の箱を並べて組織とすることから始めるでしょう。それぞれの箱のトップに「〇〇部長」なんて名前を付けたりするのです。
会社の成長に伴う形で組織も進化していきます。付け焼刃で組織を作っていくと、利益につながらない組織づくりになってしまい、成長の急ブレーキがかかってしまったらい、最悪の場合は倒産なんてことにもなるので、組織づくりのする際によく使われる、フレームワークを紹介します。それは、「7S」と呼ばれています。
まず、組織を構成する要素は初めに、二つに分けられます。それは、ハード(組織構造)とソフト(組織文化)となります。組織構造とは分かりやすです。営業/総務/経理なのどの組織に分けて、組織長を置くなんてことです。組織文化は分かり難いです。言葉や文章にすることはできますが、基本的に組織の人の心にあるもです。お客様が来訪されたときの心遣いとか、組織の目標に対するコミットの程度とかです。組織の活性に関連するものです。
さて、ここまで読んでくると、何をしたら良いかわからなくなってきませんか、そこで、組織を構成するものを七つに分けてみて、それぞれを並行的に進化させてみようと提案されたもので、「7S」と呼ばれています。簡単な図表で説明されることが多いので、下の図で確認してみてください。
オレンジ枠で描かれているものが、ハードです。また、ブルー枠で描かれているものが、ソフトになります。ハードは意外と変えやすいのですが、ソフトは変えにくいです。特に、文化(組織文化)とても変えにくいのです。例えば、勤めている会社がM&Aで買収されて、役員の顔ぶれが入れ替わっても、自分の周りのメンバーの顔触れは変わらないし、仕事の流れも変わらない、仕事に対するモチベーションも変わらないなんてことは、よくあることです。経営者が変わるということは、組織の構造、戦略、システムが変わったということです。短い期間で決められます。そこから、組織を構成する人達の行動を変えようとすると、上記したように、とても難しいですよね。
この図に描かれている「七つのS」を並行して変化させていくことは、経営者の責任になります。一朝一夕ではできないことです。7Sの各項目を説明すると以下になります。
戦略: 競争優位を明らかにして、選択と集中を進める。
構造: 顧客本位で機動力が発揮できる組織作りを進める。
システム: 迅速な意思決定ができるマネジメントの仕組みを進める。
価値観: 経営理念を全員が共有し、日々の行動で実践する。
能力: 環境変化に機敏に対応でき、優位性のある組織能力を高める。
人材: 時代にふさわしい卓越した能力を持つ人材の育成を行う。
文化: 自律的に変革していける組織風土を醸成していく。
以上です。やってみましょう。
参考文系:「ビジネス・フレームワーク」」 堀公俊 日経文庫